鹿島酒蔵ツーリズム~酒蔵のまちを歩く~ 後編
前回(鹿島酒蔵ツーリズム~酒蔵のまちを歩く~ 中編)の続き
今回は肥前浜宿からゴールまでのウォーキングの様子を報告したいと思います。いつものごとくウォーキングコース外の場所にも立寄ったりしましたので、コース外の場所は■赤字で記載しておきます。
■幸姫酒造 [地図]
祐徳稲荷神社から県道283号線沿いを歩いていると、幸姫酒造に到着しました。
【幸姫酒造】昭和9年創業の鹿島市では最も新しい酒蔵です。酒造りは鹿島市や佐賀県内産の酒米を用いて、水は多良岳山系の地下水を使用し、手造りにこだわっています。昭和60年代、日本酒消費を盛り上げようと観光酒蔵として蔵を開放し、年間7~8万人の観光客を迎え入れるようになりました。酒好きだけでなく、飲まない人でも楽しめる地酒ソフトクリームやどぶろくアイスを開発し、人気を呼んでいます。
お店の中は大勢のお客さんでごった返しています。
試飲は蔵の人に注いでもらうスタイルの酒造が多いのですが、ここは写真のように数種類のお酒を手酌で何杯でも飲むことができます。
ただ酒となると下戸の私でもついつい飲んでしまい、少々酔っぱらってしまいました^^;
酔い覚ましにアルコール分0の地酒ソフトクリーム(300円)を食べます。甘さ控えめで大変美味しかったです^^
■泰智寺 [地図]
浜川沿いを歩き、泰智寺にやって来ました。
【泰智寺】鹿島初代藩主忠成公が先に亡くなった夫人の霊を弔うために1623年に建てた曹洞宗の寺院。初代藩主の遺骨と第3代以降の藩主の遺髪が埋葬されています。市重要文化財である1体の木造頂相像と16体の木造羅漢像が安置されています。
■臥竜ヶ岡公園(事比羅神社) [地図]
うんざりするような石段を登った先に臥竜ヶ岡公園があります。酔い覚ましに登ってみることにしました。
【臥竜ヶ岡公園(事比羅神社)】鎌倉時代に筑後国原村の代官原長門守貞光が臥竜城を築いたとされる場所に事比羅神社があります。港町であったため船乗りの金毘羅信仰が厚く、石段の下から直接参拝できるように船着き場が造られていました。桜の名所でもあり、公園内では約150本の桜をゆっくり楽しむことができます。
石段を登り終えると、正面に事比羅神社がありました。ここは桜も咲いていて、有明海を望む眺望もよいのにあまり人気がなく隠れた穴場といった感じでした。
肥前浜宿は「浜中町八本木宿(酒蔵通り)」と「浜庄津町浜金屋町」の2つの地区から形成されており、2006年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。コース外の「浜庄津町浜金屋町」を歩いてみることにしました。
この辺りは浜庄津町の庄と浜金屋町の金をとり、庄金 [地図] という地区名で呼ばれています。浜庄津町は商人や船乗りが住む港町、浜金屋町は鍛冶屋や大工などが住む職人町で、佐賀長崎を結ぶ陸と海の交通拠点でもありました。
茅葺き屋根の町家が立ち並ぶ南船津のまちなみ [地図] です。
■夷(恵比寿)三郎の祠 [地図]
【夷(恵比寿)三郎の祠】この恵比寿は佐賀県でも最も古いものの一つで1687年に造られています。ここの恵比寿様は文字だけで「夷三郎」と彫ってあります。
■峰松酒造場 [地図]
肥前浜宿の通称酒蔵通りと呼ばれる通りの入口付近にある峰松酒造場にやってきました。
【峰松酒造場】1916年創業で、元は廻船問屋を営んでいました。現在の当主で4代目となります。仕込み水は120mの地下水を使用し、使用米としては佐賀県産山田錦と加工米で、濃厚で薫り高い純米吟醸酒と純米酒が特色です。
こちらでは搾りたての新酒の試飲をさせていただきます。
蔵の中には「昭和の部屋」という展示スペースがあり、当主がこつこつ集めた昭和レトロな遺物が展示されていました。
■光武酒造場 [地図]
光武酒造場では酒蔵カレー、酒蔵バーガーなどの軽食の販売や日本酒カクテルが愉しめる特設ブースが設置されていました。
【光武酒造場】世界的にも権威のある国際食品品評会「モンドセレクション」より10年連続金賞を頂いており、企業賞として国際最高品質賞も受賞しています。北部九州初の芋焼酎「魔界への誘い」をヒットさせ、新しいタイプの日本酒の開発にも取り組んでいます。
蔵の前には仕込み水を沸かした足湯が設置してあったので5分ほど足を浸からせていただきました(^^)
蔵の中では瓶詰めの実演を見学させてもらいます。
■継場 [地図]
中には雛飾りや五月人形などが展示されていました。
【継場】宿場での人馬の継立てなどの業務が行われていた江戸時代の建物です。馬をつないだ鉄の輪や帳場、人足の控え場などが残っています。現在は修復され肥前浜宿の観光案内所として活用されています。国の登録有形文化財です。
■飯盛酒造場 [地図]
飯盛酒造場ではお土産に大根の粕漬(500円)を購入しました。家で食べましたがスゲー美味しかったです!
■旧乗田家住宅 [地図]
【旧乗田家住宅】鹿島鍋島藩に仕えた旧武士である最所家の住まいであり、その後に乗田家の所有になりました。19世紀初期の建物で、佐賀県に特徴的な「クド造り」の茅葺屋根で、質実で武士らしい表空間が見られます。鹿島市の重要文化財指定を受けています。
■若宮神社 [地図]
【若宮神社】1607年、スペインのドミニコ会が肥前で最初の教会ロザリオの聖母堂を建てた跡地です。3人のスペイン人宣教師は、キリシタン弾圧までの数年間、この協会を本部にして九州一円で布教活動を行っていました。
■富久千代酒造 [地図]
酒蔵通りを離れ、ゴール地点のJR肥前浜駅に向かう途中に富久千代酒造がありました。
【富久千代酒造】当初の社名は「盛寿」でしたが、戦時中の企業整備と戦後の復興を機に“千代に栄えて福きたる”という願いを込めて「富久千代」と改称しました。鍋島は、富久千代酒造と地元小売店の後継者4人とともに勝ち残りをかけ、「佐賀を代表する地酒」を目指しゼロからスタートし、平成10年4月に誕生しました。平成23年、世界的権威のあるコンクール、IWCで見事チャンピオン・サケに選ばれました。
富久千代酒造では樽酒を試飲させていただきました^^
酒蔵の中には飲食できるスペースが充分に確保されており、皆さん購入したお酒を楽しそうに飲んでいましたよ
■JR肥前浜駅(ゴール地点) [地図]
14時頃、ゴール地点のJR肥前浜駅に到着しました。
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